【Ubuntu】Rust導入完全ガイド:ビルドツールからPATH設定まで徹底解説

linux環境にRustが動く環境を構築する方法。導入からHelloworldまで

1. はじめに:なぜ今、UbuntuでRustなのか

現代のシステム開発において、Rustは単なる「流行の言語」を通り越し、パフォーマンスと安全性を両立させるための「不可欠な選択肢」へと進化しました。特にUbuntuやWSL2といったLinux環境は、Rustのエコシステムを最大限に活用できる、いわば「一等席」の開発環境です。

C/C++に代わる選択肢としてRustがあげられる現状があります。

  • 開発の親和性: 多くのRustライブラリ(Crate)はLinux環境を前提に設計されている
  • 洗練されたツールチェーン: 公式マネージャ rustup により、管理が極めて容易に行えます。
  • 次世代の業界標準: 数年前よりLinuxカーネルの記述言語として採用。メモリ安全性の高さから、OS開発や組み込み、Deep Learningの高速化といった低レイヤ領域で「最も有望な言語」としての地位を確立しています。

2. 事前準備:ビルドツールの導入

Rust自体は rustup でインストールされますが、コンパイル時に必要なC言語系のリンカ標準ライブラリを、あらかじめOS側に入れておく必要があります。

実行コマンド:

sudo apt update
sudo apt install -y build-essential gcc
rustの前提環境のセットアップ

ビルドツールのインストール

コラム:リンカ(Linker)って何?

コンパイラが翻訳した個別の部品(オブジェクトファイル)を一つに繋ぎ合わせ、OSが実行できる形式(実行ファイル)に仕上げる仕組みです。Rustで書いたコードも、最終的にはOS標準のCライブラリ等と連結する必要があるため、gcc などのリンカが必須となります。Python等のインタプリタ言語とは異なり、この工程があるからこそ高速なバイナリが生成されます。


3. Rustインストーラー (rustup) の実行

公式サイトでも推奨されている、ワンラインのスクリプトで導入します。

実行コマンド:

curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh

インストールの選択:

実行するとオプションが表示されます。

1) Proceed with installation (default)
2) Customize installation
3) Cancel installation

特にこだわりがなければ、1 を入力して Enter を押してください。自動的に最新の stable 版がダウンロードされます。

rustインストールのオプション選択、基本はデフォルトでOK

rust のインストール (rustup)


4. 環境変数の設定(PATHを通す)

インストール完了後、そのままだと cargo コマンドが見つからない場合があります。現在のシェルに設定を反映させます。

反映操作:

source $HOME/.cargo/env

永続化の確認:

.bashrc(または .zshrc)の末尾に、上記の設定が自動追記されていることを再確認してください。

Tips: 万が一追記されていない場合は、手動で export PATH="$HOME/.cargo/bin:$PATH" を書き加えます。


5. 導入の確認(事実確認セクション)

正常に導入されたことを、バージョン表示によって実証します。

コマンド確認内容
rustup --versionインストーラー・管理ツールが正常か
rustc --versionRustコンパイラ本体が動作するか
cargo --versionビルドシステム/パッケージマネージャが動作するか

rustup doc : (おまけ)オフラインドキュメントが閲覧可能か(browserが使える必要があります)


6. 最初のプロジェクト:Hello, Rust!

cargo を使用し、バイナリ形式のプロジェクトを作成して動作を確認します。

cargo new hello_world
cd hello_world
cargo run

プロジェクト構造の再確認:

  • Cargo.toml: プロジェクトの設計図。依存ライブラリなどを記述。
  • src/main.rs: エントリポイント。デフォルトで Hello, world! を出力するコードが生成されます。
rust の環境を構築しHelloWorldを表示してみる

Rust HelloWorld!

まとめ

Rustの環境をubuntu(linux)上に作る方法をまとめてみました。これでUbuntu上に、最も標準的でクリーンなRust開発環境が整いました。

Rustは、時にはアセンブリのように緻密な制御を要求されるため、最初は「難解な呪文」のように感じるかもしれません。しかし、コンパイラとの対話を重ねるうちに、これほど厳格かつ合理的に整理された言語は他にないと気づくはずです。

Rustを「触って」理解する

環境構築はあくまでスタートラインです。まずは小さなツールから作り始め、Rust特有のメモリ管理や安全性の高さを体感してみてください。

当ブログ「TUKUMO工房」では、今回構築した環境をベースに、Rustを用いたターミナルツール(TUI)の開発を実践しています。

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「自分で環境を構築し、ツールを組み上げる」という体験は、技術への理解を最も深めてくれます。ぜひ、この強力な言語で新しいものづくりを楽しんでください。